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AI研修

法人向け生成AI研修の設計方法|目的・対象者・演習・評価

研修後にどの仕事でAIを使えるようになってほしいか。目的設定から業務演習、受講後の振り返りまで、研修設計の順序を整理します。

AI研修の目標設定、演習、到達状況の確認、実務での振り返りをつなぐ図
図:BloomAI株式会社(本記事の内容を図解)

生成AI研修を企画するときは、「受講後、どの業務で何ができるようになってほしいか」を最初に決めましょう。全員に同じ機能を紹介するだけでは、担当業務とのつながりが見えにくい場合があります。

この記事では、社内研修の企画担当者向けに、目的・対象者・演習・評価をつなげて考える手順を提案します。

実践につながる研修設計

  1. 目標を決める受講後にできる行動を設定
  2. 対象者を知る経験・業務・利用環境を確認
  3. 演習をつくる出力の確認・修正まで練習
  4. 実務で試す次の業務と振り返る日を決定
知識の説明から、出力の確認、実務での振り返りまでをつなげます。図:BloomAI(本記事の手順を図解)

1. 研修後の行動を目標にする

「AIを理解する」という目標を、観察できる行動に置き換えます。たとえば、「社内向け文章の下書きを作り、元の情報と照らし合わせて修正できる」とすると、演習内容と確認項目を考えやすくなります。

使い方だけでなく、どの情報を入力してよいか、出力の何を確認するか、迷ったら誰に相談するかも扱います。利用するサービスと社内ルールに合わせて内容を確認してください。

2. 対象者の経験と業務を確認する

研修の前に、利用経験、担当業務、利用環境を確認します。初めて使う人と、既に業務で試している人では、必要な説明や演習の難度が異なります。

確認項目 研修設計にどう使うか
AI利用経験 基礎説明と演習の配分を考える
よく行う業務 演習の題材を選ぶ
利用できる環境 当日の操作方法と事前準備を決める
社内ルール 使用する資料と注意点を整理する
研修後の実践機会 学習後に取り組む課題を決める

当日にアカウントを利用できないと、計画どおりに演習できません。実施前に参加者が使える環境と、使用する資料を確認します。

3. 演習は出力の確認まで含める

演習を「AIに指示して答えを出す」で終わらせず、出力を見直し、仕事で使える形に直すところまで行います。

説明用の演習例として、架空の打ち合わせメモから報告文を作る場合を考えます。

  1. 読み手、目的、必要な項目を整理する。
  2. その条件とメモを使って下書きを作る。
  3. 元のメモと照合し、抜けや追加された内容を確認する。
  4. 必要な修正を行い、指示を変えるべき点を考える。
  5. 自分の仕事に置き換える際の注意点を共有する。

機密情報を使わずに練習できるよう、演習資料は事前に準備します。例をそのまま本番業務へ適用するのではなく、自社の確認手順を組み合わせます。

4. 満足度と実践の結果を分けて確認する

研修が分かりやすかったかという感想と、業務で活用できたかという結果は別に記録します。受講直後は演習の到達状況を確認し、その後は実践の有無と困った点を振り返ります。

利用していない場合も、本人の意欲だけで判断せず、対象業務がない、利用環境が整っていない、確認方法が分からないといった条件を確認します。

5. 次に試す業務を一つ決める

研修の最後に、試す業務、使う情報、確認する人、振り返る日を決めます。実践後の疑問を相談できる窓口があると、次の改善を検討しやすくなります。

業務そのものがまだ整理できていない場合は、業務棚卸しの進め方を参考にしてください。AIを試した結果の確認は、AI導入の試行・評価の手順につなげて考えられます。

そのまま試せる架空の演習課題

以下は研修用に作成した架空のメモです。実際の顧客情報は含みません。

A社との打ち合わせ。資料の送付を依頼された。担当は田中。送付期限は未定。次回の日程も未定。見積もり金額は話していない。

指示例:「このメモだけを根拠に、社内共有用の報告を作成してください。決定事項、対応事項、未確定事項に分け、書かれていない金額や期日は補わず、未定と記載してください。」

演習後は、送付期限や金額を勝手に追加していないか、担当者が正しいか、未確定事項が区別できているかを確認します。正しく出力された場合も、どの記述を根拠に正しいと判断したかを説明してもらいます。誤りの発生を前提とした演習ではなく、出力を根拠に照らして確認する練習です。

研修設計の参考資料

IPAのデジタルスキル標準は、ビジネスパーソン全体に必要なリテラシーと、DXを推進する役割ごとのスキルを区別しています。生成AIに関する項目も追加されています。対象者の役割と学習目標を整理するときの参考にしてください。IPA「デジタルスキル標準に生成AIに関するスキルを追加」(2024年7月8日)。本記事の演習と評価手順はBloomAIが提案するもので、認定カリキュラムではありません。

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